【EDH】統率者戦での"ヘイト"について
2017年7月27日 TCG全般前回に引き続き「よく検索タブに引っかかる気になる概念」についてつらつら書いていきますよ。一応初級者向けを意識したいんだけど、我ながら何言いたかったのかわからなくなってきました。そのうち加筆修正消去続編するかもしれません。
ぼかちゃくん(【MTG】統率者、結月ゆかり【EDH】 http://nico.ms/sm31379614?ref=twitter の作者)が。
たぶんEDHを始めたばかりのひとでもまだ始めてない人でも「EDHにはヘイトというパラメータがある」ということはなんとなーく知ってるんじゃなかろうか。
でもこのヘイト、当然ルールに出てくるものではないので非常にふわっとしています。扱いが難しい。
ので、ワタクシが主観でざっくり分類してしまおうと思います。
1.メタヘイト(構築ヘイト)
2.ボードヘイト
3.カラーヘイト
4.コマンダーヘイト
5.プレイヤーヘイト
こんなところでしょうかね。順に語っていきましょう
1.メタヘイト(構築ヘイト)
デッキ構築の時点で考えるヘイト。アーキタイプヘイトと言い換えてもいいかもしれない。
「このデッキはマナクリチャーや土地加速が主体のマナ基盤だから、アーティファクトをメタれるように《無垢への回帰》《無のロッド》系のカードを多めに取ろう」
とか
「高速コンボには速度負けするから《秘儀の研究室》や《エイヴンの思考検閲者》でコンボ成立を妨害しよう」
みたいに自分が対策したい仮想敵へのヘイトになります。
「アーティファクトヘイトの高い構築」の様な用法ですね。
個人的にはこれが一番重要です。どんな脆い相手でも回答がデッキの中にないと手も足も出ません。構築と同じです。
妨害の仕方についてはまたの機会に筆を執るとして、次に行こうと思います。
2.ボードヘイト
盤面や手札、統率者のキャスト回数などから実際に対戦中に意識すべきヘイトです。
使用したカードから相手のアーキタイプに合わせたプレイをするのもここに当てはまるでしょう。
”ヘイトが高い”状況の判断基準としては
・支配力、爆発力の高い統率者のキャスト可能目前までマナソースがある
・ソーサリーでコンボパーツをサーチしてからターンを回した
・盤面で即死コンボがリーチ
・自分が機能不全になるようなパーマネントがある
・大量の手札とマナを構えて何もしない
が主でしょうか。どれがそれかを具体的に書くとキリがないので省きます。
ここで気を付けたいのは「対ヘイト行動、攻撃には自分リソースを消費する」ということ。
自分が何もせず、ほかのプレーヤーが手札を減らして状況が改善されるならそれがベターです。対処すればすぐに勝てる/負ける状況でなければ少し冷静に待ってみるのも一つの手です。というか、横で煽って対処を急かしてくる奴の方がやばいとか往々にしてあるんでいいように使われないように自分でしっかり判断しましょう。
わからない場合は「経験者っぽい人が言うことを無視する」方がいいです。「何もできないですよ~対策札ないです~」って優先権を投げましょう。
それで死んだら「実際の危機に対して見立てが甘かった」ということなので次に活かしてください。
言われるがまま何もわからずに防いでしまうと、脅威とリソースの費用対効果を実感しにくいです。これは口車に乗せたい僕みたいな人からすると非常においしい。適当なこと言ってもバレませんからね。
3.カラーヘイト
「青は見たら殺せ」という人がたまにいますが、アテにしないほうがいいです。アーキタイプ判断もせずに因縁つけてやみくもに殴り掛かってくる人、まあ対戦型ゲームに向いてないですね。
カラーヘイトとは「黒ならばむかつき/ウーズコンボ」「青ならば変身/タイムワープ」「赤ならマナリソースの大リセット」と色ごとの脅威を意識することです。1と2と概ね同じですね。盤面の優位が傾いていないときにどれだけ警戒して行動をとるか・わずかなアタッククリーチャーで攻撃するならば誰かを判断する際の指標と考えています。
殺しきれない打点で攻撃する場合は
黒>赤≧緑>>青>白
です。
理由はライフをリソースにするカードの脅威度、量。
打ち消し以外の対処が困難な《むかつき》、大量のアドバンテージを獲得する《ネクロポーテンス》をはじめライフを対価にするのは黒のお家芸です。削った1点が相手の手札1枚になるかもしれない。という意識は持っておきたいですね
次点が赤。《背信のオーガ》です。13マナ出てくると流石にやばいです。
そして緑。《森の知恵》は非常に強力なアドバンテージを産みます。すでにコントロールされているならこまめにドついておきたいところ。
青と白は誤差です。多分マナの櫃とか魔力の墓所です。他の色でも使ってますね。ただし青は生物が少なくがら空きのケースが多いので他が殴れなったらどんどん殴っていきましょう。《巻物泥棒》系の格好の的だぜ。
4.コマンダーヘイト
ガチっぽいデッキかそうでないデッキかをなんとなく把握するためにしか使えないと思います。慣れてくるとアーキタイプが読めてくるので序盤の立ち回りに役立つようでいてこれまで書いてきた内容でだいたい網羅できるのでフライトのゲーム開始前に「なかなかガチっすね~」とか「○○語版foil!レアじゃん!」とか世間話フェイズに使いましょう。
5.プレイヤーヘイト
これまでヘイトを直訳せずに「警戒度」「脅威度」といったニュアンスで使ってきましたがこれは「お前嫌い度」です。嫌いだろうが好きだろうが同卓したらみんな敵なので仲良く殺しあいましょう。「前回勝ったから」「いつも勝ってるから」って一人を集中攻撃するのは何と言うか性格悪いんでちゃんと対等にカードで決着をつけましょう。
「君は何してくるかわからないから」って新作デッキで狙われたりしたら萎えるよね。萎えました。一度勝負仕掛けて弾かれたところまでは仕方ないけど死体蹴りはあんまりだろ!しかもその時明らかにコンボ準備してる奴いたのに!ほら見ろアイツの勝ちじゃないか!!!土地2枚手札0枚から「まだ何かしてくるかもしれないし」ってクレンコとスカークの探鉱者は何してくるかわかるだろアレはいいのかよ!!!いじめかっこ悪い!!!!
失礼。取り乱しました。
とまあこんな感じです。上3つだけで充分です。
番外.間違った(?)ヘイトの使い方
「デッキは弱いのにヘイトが高い」
とお嘆きの方をよく見かけます。これ周囲がヘタクソなんだと思うんですよね。
実際の脅威度に対して過剰に煽ってリソースを吐き出してしまう、というのは明らかなミスプレイです。いくら《極楽鳥》が憎くても《火の玉》X=40で撃つ人はいません。貴方をだしに勝利を攫おうとする口プレイおじさんを暴くか、もう開き直って全員踏み潰しましょう。
「○○はヘイトが高いから避けよう」
○○はアーキタイプだったり統率者だったり様々です。
気にしないで好きなことをしような!実際に組んでみて扱いきれなかったら他に手を出して、しばらくたって資産も知識も増えたら再挑戦してみる。ってのもありなんで、勝ち負けにこだわらず挑戦しましょう。
友情にヒビが!って競技スタンスの違いはMtGやる以上どうせいつか表面化するんで割り切り歩み寄りの一環としてあえて踏み込んでみるのも手ではないかと。
コミュニティ事情は人それぞれだし、僕はカウンセラーじゃないので「ファイってやつが書いてたようにやったら喧嘩になった!」とか言われても責任は負いません。でも僕はこのスタンスで後悔してないです。
どうせ全員を倒すまでゲームは続くし誰かが勝たないと終わらないので自分が描く勝利のビジョンに正直になったほうが気持ちいですよ。
・むすび
ヘイトにおびえる必要はありません。
多かれ少なかれ戦局はシーソーします。そして最後には自分の側に倒さないと勝利はありません。
潜伏して不意打ちを決めるの戦術、ほかの2人を煽って誰かにけしかけるのも戦術、全部無視して我が道を行くのも戦術です。
ヘイトという概念はあくまで物差しの一つにすぎません。「ヘイトが高いモノには対処しないといけない」と囚われてしまうと勝ちが遠のく、どころか狡賢い誰かの道具にされてしまう。
盤外のトーク要素も統率者戦の楽しみではありますが、あくまでこれは1vs1vs1vs1のカードゲーム。最終的な決定は自分でするのです。
「わかんないから騒いでる人に従おう」はだいたい悪手です。
ヘイトをどこかに向けようとしてるヤツの盤面は?手札の量は?黙ってるやつは本当にやることがないのか?
真実は君の目で確かめてくれ!
ということで今日はここまで。月イチペースなのに早くもネタ切れを感じています。なにか「今度はEDHのこの概念についてクダ巻いてほしい」みたいなのがありましたらお気軽にご相談ください。
疑問質問意見要望不満がある人はこちらのあて先まで!
ぼかちゃくん(【MTG】統率者、結月ゆかり【EDH】 http://nico.ms/sm31379614?ref=twitter の作者)が。
たぶんEDHを始めたばかりのひとでもまだ始めてない人でも「EDHにはヘイトというパラメータがある」ということはなんとなーく知ってるんじゃなかろうか。
でもこのヘイト、当然ルールに出てくるものではないので非常にふわっとしています。扱いが難しい。
ので、ワタクシが主観でざっくり分類してしまおうと思います。
1.メタヘイト(構築ヘイト)
2.ボードヘイト
3.カラーヘイト
4.コマンダーヘイト
5.プレイヤーヘイト
こんなところでしょうかね。順に語っていきましょう
1.メタヘイト(構築ヘイト)
デッキ構築の時点で考えるヘイト。アーキタイプヘイトと言い換えてもいいかもしれない。
「このデッキはマナクリチャーや土地加速が主体のマナ基盤だから、アーティファクトをメタれるように《無垢への回帰》《無のロッド》系のカードを多めに取ろう」
とか
「高速コンボには速度負けするから《秘儀の研究室》や《エイヴンの思考検閲者》でコンボ成立を妨害しよう」
みたいに自分が対策したい仮想敵へのヘイトになります。
「アーティファクトヘイトの高い構築」の様な用法ですね。
個人的にはこれが一番重要です。どんな脆い相手でも回答がデッキの中にないと手も足も出ません。構築と同じです。
妨害の仕方についてはまたの機会に筆を執るとして、次に行こうと思います。
2.ボードヘイト
盤面や手札、統率者のキャスト回数などから実際に対戦中に意識すべきヘイトです。
使用したカードから相手のアーキタイプに合わせたプレイをするのもここに当てはまるでしょう。
”ヘイトが高い”状況の判断基準としては
・支配力、爆発力の高い統率者のキャスト可能目前までマナソースがある
・ソーサリーでコンボパーツをサーチしてからターンを回した
・盤面で即死コンボがリーチ
・自分が機能不全になるようなパーマネントがある
・大量の手札とマナを構えて何もしない
が主でしょうか。どれがそれかを具体的に書くとキリがないので省きます。
ここで気を付けたいのは「対ヘイト行動、攻撃には自分リソースを消費する」ということ。
自分が何もせず、ほかのプレーヤーが手札を減らして状況が改善されるならそれがベターです。対処すればすぐに勝てる/負ける状況でなければ少し冷静に待ってみるのも一つの手です。というか、横で煽って対処を急かしてくる奴の方がやばいとか往々にしてあるんでいいように使われないように自分でしっかり判断しましょう。
わからない場合は「経験者っぽい人が言うことを無視する」方がいいです。「何もできないですよ~対策札ないです~」って優先権を投げましょう。
それで死んだら「実際の危機に対して見立てが甘かった」ということなので次に活かしてください。
言われるがまま何もわからずに防いでしまうと、脅威とリソースの費用対効果を実感しにくいです。これは口車に乗せたい僕みたいな人からすると非常においしい。適当なこと言ってもバレませんからね。
3.カラーヘイト
「青は見たら殺せ」という人がたまにいますが、アテにしないほうがいいです。アーキタイプ判断もせずに因縁つけてやみくもに殴り掛かってくる人、まあ対戦型ゲームに向いてないですね。
カラーヘイトとは「黒ならばむかつき/ウーズコンボ」「青ならば変身/タイムワープ」「赤ならマナリソースの大リセット」と色ごとの脅威を意識することです。1と2と概ね同じですね。盤面の優位が傾いていないときにどれだけ警戒して行動をとるか・わずかなアタッククリーチャーで攻撃するならば誰かを判断する際の指標と考えています。
殺しきれない打点で攻撃する場合は
黒>赤≧緑>>青>白
です。
理由はライフをリソースにするカードの脅威度、量。
打ち消し以外の対処が困難な《むかつき》、大量のアドバンテージを獲得する《ネクロポーテンス》をはじめライフを対価にするのは黒のお家芸です。削った1点が相手の手札1枚になるかもしれない。という意識は持っておきたいですね
次点が赤。《背信のオーガ》です。13マナ出てくると流石にやばいです。
そして緑。《森の知恵》は非常に強力なアドバンテージを産みます。すでにコントロールされているならこまめにドついておきたいところ。
青と白は誤差です。多分マナの櫃とか魔力の墓所です。他の色でも使ってますね。ただし青は生物が少なくがら空きのケースが多いので他が殴れなったらどんどん殴っていきましょう。《巻物泥棒》系の格好の的だぜ。
4.コマンダーヘイト
ガチっぽいデッキかそうでないデッキかをなんとなく把握するためにしか使えないと思います。慣れてくるとアーキタイプが読めてくるので序盤の立ち回りに役立つようでいてこれまで書いてきた内容でだいたい網羅できるのでフライトのゲーム開始前に「なかなかガチっすね~」とか「○○語版foil!レアじゃん!」とか世間話フェイズに使いましょう。
5.プレイヤーヘイト
これまでヘイトを直訳せずに「警戒度」「脅威度」といったニュアンスで使ってきましたがこれは「お前嫌い度」です。嫌いだろうが好きだろうが同卓したらみんな敵なので仲良く殺しあいましょう。「前回勝ったから」「いつも勝ってるから」って一人を集中攻撃するのは何と言うか性格悪いんでちゃんと対等にカードで決着をつけましょう。
「君は何してくるかわからないから」って新作デッキで狙われたりしたら萎えるよね。萎えました。一度勝負仕掛けて弾かれたところまでは仕方ないけど死体蹴りはあんまりだろ!しかもその時明らかにコンボ準備してる奴いたのに!ほら見ろアイツの勝ちじゃないか!!!土地2枚手札0枚から「まだ何かしてくるかもしれないし」ってクレンコとスカークの探鉱者は何してくるかわかるだろアレはいいのかよ!!!いじめかっこ悪い!!!!
失礼。取り乱しました。
とまあこんな感じです。上3つだけで充分です。
番外.間違った(?)ヘイトの使い方
「デッキは弱いのにヘイトが高い」
とお嘆きの方をよく見かけます。これ周囲がヘタクソなんだと思うんですよね。
実際の脅威度に対して過剰に煽ってリソースを吐き出してしまう、というのは明らかなミスプレイです。いくら《極楽鳥》が憎くても《火の玉》X=40で撃つ人はいません。貴方をだしに勝利を攫おうとする口プレイおじさんを暴くか、もう開き直って全員踏み潰しましょう。
「○○はヘイトが高いから避けよう」
○○はアーキタイプだったり統率者だったり様々です。
気にしないで好きなことをしような!実際に組んでみて扱いきれなかったら他に手を出して、しばらくたって資産も知識も増えたら再挑戦してみる。ってのもありなんで、勝ち負けにこだわらず挑戦しましょう。
友情にヒビが!って競技スタンスの違いはMtGやる以上どうせいつか表面化するんで割り切り歩み寄りの一環としてあえて踏み込んでみるのも手ではないかと。
コミュニティ事情は人それぞれだし、僕はカウンセラーじゃないので「ファイってやつが書いてたようにやったら喧嘩になった!」とか言われても責任は負いません。でも僕はこのスタンスで後悔してないです。
どうせ全員を倒すまでゲームは続くし誰かが勝たないと終わらないので自分が描く勝利のビジョンに正直になったほうが気持ちいですよ。
・むすび
ヘイトにおびえる必要はありません。
多かれ少なかれ戦局はシーソーします。そして最後には自分の側に倒さないと勝利はありません。
潜伏して不意打ちを決めるの戦術、ほかの2人を煽って誰かにけしかけるのも戦術、全部無視して我が道を行くのも戦術です。
ヘイトという概念はあくまで物差しの一つにすぎません。「ヘイトが高いモノには対処しないといけない」と囚われてしまうと勝ちが遠のく、どころか狡賢い誰かの道具にされてしまう。
盤外のトーク要素も統率者戦の楽しみではありますが、あくまでこれは1vs1vs1vs1のカードゲーム。最終的な決定は自分でするのです。
「わかんないから騒いでる人に従おう」はだいたい悪手です。
ヘイトをどこかに向けようとしてるヤツの盤面は?手札の量は?黙ってるやつは本当にやることがないのか?
真実は君の目で確かめてくれ!
ということで今日はここまで。月イチペースなのに早くもネタ切れを感じています。なにか「今度はEDHのこの概念についてクダ巻いてほしい」みたいなのがありましたらお気軽にご相談ください。
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