【EDH】新たな統率者の時代の幕開け【祝・閃光禁止】
2020年4月20日 TCG全般 いやあめでたいですね。めでたすぎて仕事中にこれ書いてますからね。
本日の大本営発表にて禁止推奨に追加されたのは以下の2種類。
《呪文追い、ルーツリー》
《閃光》
前者はカード発表とほぼ同時にシェルドン氏から禁止の表明がされており、今回正式に禁止推奨リスト入りとなりました。発表6分です。あまりに速い禁止、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。
最近のリスト変更(イオナ・パラドクス禁止/召使い解禁)には疑問を抱かないでもなかったのですが、今回は個人的には大満足の内容です。非常に妥当な禁止推奨リストの更新、そしておそらく初めてまともにcEDHに言及しくれたことを感謝しています。
去年の7月に「cEDHってあれだろ?もちろん知ってるよ。あの1:1でやるやつだろ?」「ヴィンテージクラスのカードを使えば誰だって勝つのは簡単さ」「速いターンに《召し上げ》を唱えるのは非紳士的だね」とか言ってた人達とは思えません。人はわかり合えるんだ。まあ、メンバーの変更は有ったらしいですけど。
今回は「なぜ僕が禁止を妥当と思ったか」とか、「今後のEDHはどうなるんだろう」とかをメモしていきたいと思います。
1.《呪文追い、ルーツリー》禁止の妥当性
今回の声明には「基本スタンスとしては環境にゆだねる執行猶予期間を設けたいが、赤青を使う誰もが『どうせ禁止になる』と確信しながらこのカードを買う羽目になるのは愉快じゃない(意訳)」とあるだけで、ルーツリーが如何にして禁止されたかについてはあまりはっきりと書かれていない。書いてたらごめんなさい。
禁止の理由として上げるとすれば、最大は統率者戦において固有色以外の制限が一切ない相棒カードであるということ。赤青含んでたらこれ入れとけばいいでしょ。101枚目だから枠も圧迫しませんし。おそらくこれが「赤青使いの誰もが買う」理由ですね。
そして、あらゆる赤青にこれが搭載されると何が起こるか。
コンボが強くなります。自分の呪文をコピーできるので、実質的に1度打ち消されなくなります。目下最大の懸念事項だった《閃光》が同時に禁止されたため、発表時ほどひどい状況にはならないだろうと思います。
それでも、LEDの後になぜか飛んでくる疑似打消し、3マナ浮いた状況で放たれる即死スペル、増える打消し呪文…。想像するだけでうんざりします。「無条件で手札が増えて、それによりコンボが堅牢になる」は十分禁止に値すると思います。ただでさえピッチカウンターが増えたというのに。
もし禁止されなければ、今後赤青系のジェネラルがすべて「とりあえず相棒はルーツリーです」と挨拶することになるという見立ては確実でしょう。
流石に没個性が過ぎますよね。大昔の遊戯王で融合デッキの枚数に上限がなかった時にとりあえず全種類積み上げてたとかそういう。
僕個人の願望でいえばナーセットと抜群にシナジーする最高の相棒なんで是非とも彼女と無邪気に戯れる様を見たかったのですが。
2.《閃光》禁止の妥当性
言うまでもないですよね。やっと曇天に光が差し始めた気がします。閃光が失われるのに。
主にcEDHと称されるガチ勢たちの間で長いこと最強の名を欲しいままにしていた凶悪コンボ、”ハルクフラッシュ”の片割れがついに投獄です。《変幻の大男》が解禁されたときに禁止しておくべきだったでしょう。ペインターイオナみたいに!ペインターイオナみたいに!!
ちょっと前までは勝ち手段に墓地が必要だったりしたんですが、タッサの神託者の登場で激変。閃光を打ち消す、大男をもみ消すにしくじると墓地対策も除去も効かない手段で速やかにゲームを終わらせます。必要なコンボパーツは手札に《閃光》《変幻の大男》、デッキに《呪文探究者》《ブラッド・ペット》《タッサの神託者》《Demonic Consultation》で、ハルクフラッシュを除き他に用途のほぼない専用のカードが実質《ブラッド・ペット》のみという
速く、軽く、枠を圧迫せず、妨害を受けにくい理想のコンボ
として君臨するに至りました。唱える呪文は《閃光》《Demonic Consultation》でともにインスタントのため、相手ターンにでも勝つことができます。
僕個人はよく非競技志向プレイヤーが口にする「速く、相互作用のないプレイはつまらない」って表現が好きではないのですが、2マナという手軽さで妨害も受けにくいこれは確かにquickでnon-interactiveだといわれても少し納得できてしまいそうですね。速いからには脆いとか、安定しないとか、とにかくリスクを負うのがゲームの常でしょう?
そんなこんなで理想の最強コンボだったハルクフラッシュさんは、様々なデッキの可能性を奪っていました。ジェネラルの能力とシナジーする無名のカードで専用のコンボをするよりこっちのほうが圧倒的に軽くて速くて強固なんですからね。常に「でもハルクフラッシュの方が強いんだよな…」って思いながら下位互換デッキを組むのは楽しくないんですよ。
僕は「強いデッキは好きだけど無数の強いデッキを切り開いたり立ち向かったりするのが好き」でEDHを主戦場にしているので、「全部ルーツリーだわ」「全部ハルクフラッシュだわ」はまあまあモチベーションに響くんですよね。
もう一個、なぜ《変幻の大男》じゃなくて《閃光》が禁止されたかについてもちょっと触れます。
《変幻の大男》はかつて禁止推奨カードだったものの2017年4月24日に禁止解除となり、結果としてハルクフラッシュが猛威を振るうようになりました。なので「ハルクを再禁止するべきでは?」という声もあるでしょう。ですが、私はそうは思わないわけです。
あまりに戦場にとどまることが少ないためあまり知られていないかもしれませんが、なんと《変幻の大男》は7マナ6/6で単独では回避能力すら持たない木偶の坊なのです!彼自身はquickでもnon-interactiveでもありません。それでいて、リアニメイトや生贄が自然に使えるジェネラルにおいては強力なエンドカードとあるパワーを秘めています。今後は「誰でも使えるクソコンボ」ではなく「あのジェネラルの必殺技」に落ち着くことでしょう。そういうカードなら他にいくらでもありますよね。
3.《閃光》なき世界のEDH
正直まだトラシオス+ティムナは最強格のままだと思います。それでも速度勝負がやや難しくなるので、ギトラグやイナーラが相対的に上がってくる、と見て環境的には墓地対策の重要性が出てくるかなと。減速したといっても神託者+デモコンは存命なので油断はできませんが、インスタントタイミングで横から掻っ攫われるような事態が起きにくく、また直接の勝ち手段をしくじるリスクは前座の閃光を打ち消されるよりも大きいためその分慎重な動きになるでしょう。
《むかつき》《変身》《最後の審判》のようなかつての必殺コンボや《ボーラスの城塞》《食物連鎖》《魔の魅惑》といったチェインコンボもより日の目を見ることになるかもしれません。
イコリアや新たな統率セットが登場したこのタイミングで、新しい顔ぶれでもとりあえずハルク!ってならずに済むのはかなり晴れ晴れとした気分です。
蓋を開けたらまた一強環境かもしれないですけどね。相対弱化したせいで仮想敵が増えて対策が散漫になった結果、オラクルコンボ搭載トラシオスティムナがハルク抜けた枠で妨害札増やしてより手堅くなっちゃうような気がしなくもないです。今まで挑む側だったジェネラルたちの躍進に期待です。
このご時世でもEDHがしたくてたまらない人たちのために、有志がディスコードで対戦サーバーを作ったりもしているらしいです。WEBカメラゆえの不便はありますが、EDHしたくてたまらないって人は探してみてはいかがでしょうか。
や、作った人に許可もらってここでリンク張って紹介するとかしろよって話なんですけども……面倒なので……。
それでは皆さん好きEDHライフを!!!!!!!!!!!!
本日の大本営発表にて禁止推奨に追加されたのは以下の2種類。
《呪文追い、ルーツリー》
《閃光》
前者はカード発表とほぼ同時にシェルドン氏から禁止の表明がされており、今回正式に禁止推奨リスト入りとなりました。発表6分です。あまりに速い禁止、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。
最近のリスト変更(イオナ・パラドクス禁止/召使い解禁)には疑問を抱かないでもなかったのですが、今回は個人的には大満足の内容です。非常に妥当な禁止推奨リストの更新、そしておそらく初めてまともにcEDHに言及しくれたことを感謝しています。
去年の7月に「cEDHってあれだろ?もちろん知ってるよ。あの1:1でやるやつだろ?」「ヴィンテージクラスのカードを使えば誰だって勝つのは簡単さ」「速いターンに《召し上げ》を唱えるのは非紳士的だね」とか言ってた人達とは思えません。人はわかり合えるんだ。まあ、メンバーの変更は有ったらしいですけど。
今回は「なぜ僕が禁止を妥当と思ったか」とか、「今後のEDHはどうなるんだろう」とかをメモしていきたいと思います。
1.《呪文追い、ルーツリー》禁止の妥当性
今回の声明には「基本スタンスとしては環境にゆだねる執行猶予期間を設けたいが、赤青を使う誰もが『どうせ禁止になる』と確信しながらこのカードを買う羽目になるのは愉快じゃない(意訳)」とあるだけで、ルーツリーが如何にして禁止されたかについてはあまりはっきりと書かれていない。書いてたらごめんなさい。
禁止の理由として上げるとすれば、最大は統率者戦において固有色以外の制限が一切ない相棒カードであるということ。赤青含んでたらこれ入れとけばいいでしょ。101枚目だから枠も圧迫しませんし。おそらくこれが「赤青使いの誰もが買う」理由ですね。
そして、あらゆる赤青にこれが搭載されると何が起こるか。
コンボが強くなります。自分の呪文をコピーできるので、実質的に1度打ち消されなくなります。目下最大の懸念事項だった《閃光》が同時に禁止されたため、発表時ほどひどい状況にはならないだろうと思います。
それでも、LEDの後になぜか飛んでくる疑似打消し、3マナ浮いた状況で放たれる即死スペル、増える打消し呪文…。想像するだけでうんざりします。「無条件で手札が増えて、それによりコンボが堅牢になる」は十分禁止に値すると思います。ただでさえピッチカウンターが増えたというのに。
もし禁止されなければ、今後赤青系のジェネラルがすべて「とりあえず相棒はルーツリーです」と挨拶することになるという見立ては確実でしょう。
流石に没個性が過ぎますよね。大昔の遊戯王で融合デッキの枚数に上限がなかった時にとりあえず全種類積み上げてたとかそういう。
僕個人の願望でいえばナーセットと抜群にシナジーする最高の相棒なんで是非とも彼女と無邪気に戯れる様を見たかったのですが。
2.《閃光》禁止の妥当性
言うまでもないですよね。やっと曇天に光が差し始めた気がします。閃光が失われるのに。
主にcEDHと称されるガチ勢たちの間で長いこと最強の名を欲しいままにしていた凶悪コンボ、”ハルクフラッシュ”の片割れがついに投獄です。《変幻の大男》が解禁されたときに禁止しておくべきだったでしょう。ペインターイオナみたいに!ペインターイオナみたいに!!
ちょっと前までは勝ち手段に墓地が必要だったりしたんですが、タッサの神託者の登場で激変。閃光を打ち消す、大男をもみ消すにしくじると墓地対策も除去も効かない手段で速やかにゲームを終わらせます。必要なコンボパーツは手札に《閃光》《変幻の大男》、デッキに《呪文探究者》《ブラッド・ペット》《タッサの神託者》《Demonic Consultation》で、ハルクフラッシュを除き他に用途のほぼない専用のカードが実質《ブラッド・ペット》のみという
速く、軽く、枠を圧迫せず、妨害を受けにくい理想のコンボ
として君臨するに至りました。唱える呪文は《閃光》《Demonic Consultation》でともにインスタントのため、相手ターンにでも勝つことができます。
僕個人はよく非競技志向プレイヤーが口にする「速く、相互作用のないプレイはつまらない」って表現が好きではないのですが、2マナという手軽さで妨害も受けにくいこれは確かにquickでnon-interactiveだといわれても少し納得できてしまいそうですね。速いからには脆いとか、安定しないとか、とにかくリスクを負うのがゲームの常でしょう?
そんなこんなで理想の最強コンボだったハルクフラッシュさんは、様々なデッキの可能性を奪っていました。ジェネラルの能力とシナジーする無名のカードで専用のコンボをするよりこっちのほうが圧倒的に軽くて速くて強固なんですからね。常に「でもハルクフラッシュの方が強いんだよな…」って思いながら下位互換デッキを組むのは楽しくないんですよ。
僕は「強いデッキは好きだけど無数の強いデッキを切り開いたり立ち向かったりするのが好き」でEDHを主戦場にしているので、「全部ルーツリーだわ」「全部ハルクフラッシュだわ」はまあまあモチベーションに響くんですよね。
もう一個、なぜ《変幻の大男》じゃなくて《閃光》が禁止されたかについてもちょっと触れます。
《変幻の大男》はかつて禁止推奨カードだったものの2017年4月24日に禁止解除となり、結果としてハルクフラッシュが猛威を振るうようになりました。なので「ハルクを再禁止するべきでは?」という声もあるでしょう。ですが、私はそうは思わないわけです。
あまりに戦場にとどまることが少ないためあまり知られていないかもしれませんが、なんと《変幻の大男》は7マナ6/6で単独では回避能力すら持たない木偶の坊なのです!彼自身はquickでもnon-interactiveでもありません。それでいて、リアニメイトや生贄が自然に使えるジェネラルにおいては強力なエンドカードとあるパワーを秘めています。今後は「誰でも使えるクソコンボ」ではなく「あのジェネラルの必殺技」に落ち着くことでしょう。そういうカードなら他にいくらでもありますよね。
3.《閃光》なき世界のEDH
正直まだトラシオス+ティムナは最強格のままだと思います。それでも速度勝負がやや難しくなるので、ギトラグやイナーラが相対的に上がってくる、と見て環境的には墓地対策の重要性が出てくるかなと。減速したといっても神託者+デモコンは存命なので油断はできませんが、インスタントタイミングで横から掻っ攫われるような事態が起きにくく、また直接の勝ち手段をしくじるリスクは前座の閃光を打ち消されるよりも大きいためその分慎重な動きになるでしょう。
《むかつき》《変身》《最後の審判》のようなかつての必殺コンボや《ボーラスの城塞》《食物連鎖》《魔の魅惑》といったチェインコンボもより日の目を見ることになるかもしれません。
イコリアや新たな統率セットが登場したこのタイミングで、新しい顔ぶれでもとりあえずハルク!ってならずに済むのはかなり晴れ晴れとした気分です。
蓋を開けたらまた一強環境かもしれないですけどね。相対弱化したせいで仮想敵が増えて対策が散漫になった結果、オラクルコンボ搭載トラシオスティムナがハルク抜けた枠で妨害札増やしてより手堅くなっちゃうような気がしなくもないです。今まで挑む側だったジェネラルたちの躍進に期待です。
このご時世でもEDHがしたくてたまらない人たちのために、有志がディスコードで対戦サーバーを作ったりもしているらしいです。WEBカメラゆえの不便はありますが、EDHしたくてたまらないって人は探してみてはいかがでしょうか。
や、作った人に許可もらってここでリンク張って紹介するとかしろよって話なんですけども……面倒なので……。
それでは皆さん好きEDHライフを!!!!!!!!!!!!
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